「人は、人の中で元気になる。」
目に見えない心の力が、人を変える――秀さんの物語。
昭和8年生まれの秀さんは「人が喜ぶことが、自分の幸せ」と感じる優しい方でした。
2010年の開所時から利用され、仲間と歌や会話を楽しむ日々を過ごしていました。
2019年の大型台風後、停電や断水による環境の変化で認知症の症状が進み、歩くことも難しくなり、表情も乏しくなってしまいました。
それでも、職員と仲間に迎えられる中で少しずつ歩き始め、会話や歌声も戻っていきました。ある日、細くなった足をお互いに見せ合いながら大笑いした姿は、場の空気を一気に温かくし、笑いの輪が広がっていきました。
人に声をかけたり、かけられたり――そんな小さな関わりが、心を動かし、生きる力となる。
「人が喜ぶと、自分も嬉しい」――その想いが、再び輝いた瞬間でした。
